10月に入りましたが夏日が続き、秋が楽しめませんね。

今月も工房販売は第2・4週目の金・土曜日。
11日・12日・25日・26日 11~17時(売り切れ次第終了)です。
どうぞよろしくおねがいいたします。

そしてお知らせを2つ。
どちらも言いにくいことなのですが
1つ目は値上げのお話。
パッケージなどの包材や消耗品などの消費税増税と
原材料の値上がりなどのため、
心苦しいですが、一部商品の価格を上げさせていただきます。
私も少しでも長くお菓子を作り続けたいという想いで決めたこと、
ご理解いただけたらと思います。
この小さな店の、この値上げが
どうか無駄にならないように、なんとかなりませんかね。


2つ目は毎年この時季に作っている栗のパウンドケーキのお話。
結末からお話しますと、今年は栗のパウンドケーキをお休みいたします。
というのも、ここ数年栗を使わせていただいている、
三鷹の大野農園(olioli農園)の栗が、
今年は梅雨の長雨の影響で不作だったのです。

大野農園の、ちこさんとは
夏のうちは、いつもと同じくらいおねがいしますね、なんて
お互いに時季をとても楽しみにしていたのですが、
9月の終わりになっても栗が落ちてこないというお話を聞き、
数日前、ついにイガが開いたと思ったら、
スカスカだったり、イガの中で虫に食べられたりしていて、
今年はほんの少ししか採れそうにないというご連絡をいただいたのでした。
他の場所の栗を使ったり、市販のペーストや渋皮煮もありますが
誠実で自然に近い育て方をしていて、作り手としてとても尊敬している大野農園さんの
きめ細やかで甘くおいしい栗で作りたいし、
今年は天気の影響で、そういう年だったのだからこれが自然の摂理ということで
お休みしようと決めました。

こういうことがある度、農家さんの大変さには
本当に本当に頭が上がりません。


私自身、栗はとても思い入れのある果実の一つです。
独立して、栗のパウンドケーキを自分のレシピで作り始めた年から数年間は
元々母の実家の持ち物であった鎌倉の果樹園の栗を自分で採りに行っていました。
子どもの頃から栗狩りに行っていたその場所は
鎌倉の山の中にあって『dans la nature』という屋号を付けた理由の一つでもありました。
木が古くなったなどの原因で味が落ちてしまい、鎌倉の栗はあきらめ、
友人のお父さんの作る栗を使わせてもらった年もありました。
それから、大野農園さんと出会い、
夏の終わりにぶどう、冬が始まるとキウィでいろいろなお菓子を、
その間の栗は渋皮煮と栗餡を作ってパウンドケーキを作っています。
納得がいくように数年前にはレシピも改めて作り直したのでした。
そんなこともあって、
信用できる農家さんの育てた栗で作りたいという想いが強く、
急に、今年はどこどこの栗で、というわけにはいかないのです。
毎年楽しみにしてくださっている方が多いのはとてもよくわかっていますし、
有り難いことなのですが、今年はお休みさせてください。
ごめんなさい。
お問い合わせくださった方も多いので、とても残念です。



今日大野農園さんに行き栗の木の下で、ちこさんといろんな話をしました。
以前からお互いとても深い話もたくさんしてきた、大好きな彼女と
改めて、東京で農家をするということ、農薬や除草剤のこと、子育てのこと。
悶々とした話題もありましたし、短い時間でしたが、満たされました。


今回感じたことも、これまで通り私のお菓子作りでお伝えできたらと思います。

*畑の様子はインスタグラムに写真を載せています。 (Click!)